XRP価格は、3か月続く上昇チャネルの下限から1%未満の位置にある。5月17日にスマートマネーが静かに退出したことが、一連の弱気なテクニカルシグナルを誘発した。
直近で同様にスマートマネーが撤退したのは4月下旬であり、その際XRPは7%下落した。現在クジラが売却し、個人投資家も引き続き売っている状況で、上昇チャネルの下限がこれほど脆弱に見えたことはほとんどない。
情報感度の高い投資家の動向を示す「スマートマネーインデックス」は、5月17日にシグナルラインを下回った。前回この現象がみられた4月下旬には、XRPは数日間でおよそ7%下落した。
この動きは移動平均線の新たな弱さと一致している。EMAクロスオーバーのシグナルによれば、直近の価格変動をより重視するトレンド指標である20日指数平滑移動平均(EMA)が、50日EMAに接触し、このままいけば下抜けで確定しそうな状況。
弱気クロスが確定すれば、短期的な勢いが数か月ぶりに下落傾向へ転換することになる。
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3つ目のシグナルはチャート構造そのものだ。XRPは2月6日以来、上昇チャネル内で推移が続いている。過去3か月を超える期間のあらゆる上昇と反落を吸収してきたが、5月14日高値からの下落により、価格はチャネル下限に接近している。
3つの弱気シグナルがチャネル下限のタイミングで点灯しており、下方ブレイクが「抵抗の少ない道」となりつつある。需給がオンチェーンで支えられない限り、ブレイクダウンは不可避となる構図。
オンチェーンデータもスマートマネーの動きを裏付けている。1,000万〜1億XRPを保有するグループは、4月19日から供給割合を増やし始め、16.81%から5月12日には17.63%まで上昇。しかしその後、積み増しは止まった。
5月12日のピーク以降、このグループは供給割合を17.37%まで減らしており、下落中にも新たな買い増しは見られなかった。データは、クジラがラリー(5月14日終了)に向けてポジション構築した後、反発のタイミングで売却している可能性を示す。
Glassnodeの「取引所ネットポジション変化」は、暗号資産が取引所に入出金される動きを日次で追跡する指標。過去1か月ほぼ連続してプラスとなっている。プラスは取引所への流入(売却準備の供給増)を示す。
5月17日の915万XRPは4月24日以降で最も少ない単日流入を記録したが、売り圧力が弱まりつつあることを示唆する。一方で依然としてプラスのため、個人投資家が純買いに転じたわけではない。
継続的なマイナス転換がなければ、チャネル下限は依然として脆弱なまま。
XRPは年初来で24%下落、過去1か月では3.5%下落と、主要な期間で軒並み下落基調。クジラが供給を減らし、スマートマネーも撤退済み、個人も純売りという構図のなか、価格チャートの動向がすべてを左右する。
XRP価格は、1.36ドルを終値で下回らず推移できれば強気チャネルを維持できる。現状はその水準の約1%上に位置し、明暗が1日の値動きで決まる格好。
1.36ドルを下回って終えた場合、下方ブレイクが決定し、次なる水平サポートの1.27ドルが視野に入る。現状から7%下落すればちょうどこの水準になる。これは4月下旬のスマートマネーインデックス・クロス時の先例と一致。
反発に勢いを持たせるには、まずXRPが1.48ドル水準を取り戻す必要がある。
次の注目水準は1.56ドルで、反発があってもここで大きな抵抗が想定される。なお強気チャネル上限は、現時点では視野外となっている。
注目すべきパターンの特徴として、上昇チャネルはトレンド継続前にしばしば誤った下抜けを示す場合がある。1.36ドルを明確に下回って日足が確定し、暗号資産取引所のネットポジションが一貫してプラスを維持する場合、機関投資家の退出がチャネル崩壊を決定づけたと判断できる。
1.36ドルの支持線は、堅く守られるチャネルと1.48ドルへの回復を分ける分水嶺となる。ここを割り込むと、XRPは7%下落し1.27ドルまで下げる展開。

