ウーバー・テクノロジーズが、デリバリー・ヒーローSEの株式1株当たり33ユーロでの買収を示す仮条件付き提案を提出したと、ベルリンに本社を置くデリバリー・ヒーローは土曜日に規制当局への書類で明らかにした。
提案された価格は、LSEGのデータによれば金曜日のデリバリー・ヒーローの終値を約1.76%下回る水準。デリバリー・ヒーローは、現在進めている戦略的な見直しプロセスを継続し、必要に応じて今後さらなる詳細を公表するとしている。
ウーバーの動きは、ここ数週間でのデリバリー・ヒーロー株への急速な出資拡大を受けたもの。
配車・宅配大手であるウーバーは、金融基盤強化の一環としてステーブルコイン決済システムの導入も模索している。5月18日には、発行済み株式の約7%から約19.5%まで出資比率を拡大し、同社の筆頭株主となった。
この出資には5.6%分のコールオプションも含まれ、仮条件付き提案価格に基づく評価額は約17億ユーロ。
この持ち分拡大は2026年4月に加速し、ウーバーはプロサスから4.5%分のブロック株を約2億7000万ユーロで取得した。ウーバーは当時、ドイツ証券法に基づき公開買付義務が生じる30%の閾値を超える意図はないと表明していた。
今回土曜日に提出された仮条件付き提案は、それ以前の方針から一歩踏み込む正式な動き。
デリバリー・ヒーローは、長期的な株主価値向上を目的に戦略的な見直しを進めている。主要な施策として、アジア株式市場の大幅な回復を背景に、韓国のプラットフォーム「Baemin」売却への関心が報じられている。
創業CEOのニクラス・エストバーグ氏は、2027年3月31日までに退任すると表明。
この取引はさらに広いマクロ経済環境のもとで進行している。地政学的リスクの緩和により欧州株式のリスク選好が高まり、デリバリー・ヒーロー取締役会が本提案のタイミングや企業価値との兼ね合いを判断する材料となる可能性がある。