英資産運用会社コインシェアーズの週次レポートによると、5月最終週(5月18〜24日)のデジタル資産投資商品は総額14億7,000万ドルの資金流出となり、今年最大規模を記録しました。このうちビットコイン関連ETF/ETPからは13億1,500万ドルが抜け、1月下旬を上回る「2026年最大の週間流出額」と位置づけられています。CoinShares週次レポート(2026年5月26日)
年初来で見ると依然27億ドル超の純流入が残りますが、この一週間で約3割の流入超過が“蒸発”した計算です。市場参加者の間では「米国利上げ長期化観測」「地政学リスク再燃」などマクロ要因によるリスクオフの動きが強まったという見方が支配的です。
銘柄別に見ると、BlackRockのiShares Bitcoin Trust(IBIT)だけで11億ドル超が流出し、週次で初めてブラックロックが「売りの震源地」となりました。次いでProShares、21Sharesなど主要発行体が45〜60百万ドル規模で続く一方、GrayscaleのGBTCは1,200万ドルと比較的落ち着いた動きでした。Cryptopolitan記事
IBITは年初来3月まで「買いの主役」だっただけに、機関投資家の利益確定売りが一気に表面化した格好です。
今回の流出は暗号資産特有の悪材料よりも、世界的なリスクオフ相場の影響が大きいと指摘されています。米FRBの「利下げ先送り」示唆、米国10年債利回りの上昇、さらに中東情勢の悪化が重なり、資金は安全資産へ退避しました。The Block報道
一方、米議会で進む「CLARITY Act(暗号資産明確化法案)」の審議は業界に追い風と見られていましたが、足元の急落でポジティブ材料がかき消された格好です。昨年末からのETF上場効果による過熱感が一段落したタイミングとも重なり、利益確定を急ぐ動きが加速したとも分析されています。
ビットコイン現物価格は週次で最高77,800ドルから一時70,200ドル台まで下落し、200日移動平均線(約67,000ドル)が次の防衛ラインとして意識されています。短期的には67,000〜75,000ドルの「持ち合いレンジ」が続く公算が高いですが、ETF流出が再拡大すれば心理的節目の65,000ドルも試される可能性があります。
一方、出来高は過去6週間平均を下回っており、「投げ売り」よりも新規買いが手控えられている状況が鮮明です。流出額は過去最大級でも、現物市場のパニック売りは限定的で、需給の“乾き”が価格を押し下げている印象です。
筆者個人は中立シナリオをメインケースと見ていますが、長期目線ならドルコスト平均法(DCA)で買い下がる戦略が有効です。短期トレーダーは75,000ドル付近での戻り売り、67,000ドル割れでのストップ管理が重要になります。
今回のケースは「ETFという安心感があっても価格変動は避けられない」ことを示しました。特にマーケットタイミングを狙い過ぎると高値掴みになりやすいため、以下を意識しましょう。
また、複数の情報源をクロスチェックすることがリテラシー向上への近道です。公式発表(CoinShares)、業界メディア(Cointelegraph/The Block)、価格チャートを毎週確認し、「数字」と「ニュース」をリンクさせる癖をつけましょう。
投稿 ビットコインETFから11億ドル超流出、暗号資産ファンド総流出14.7億ドルの衝撃──2026年最大規模でも市場はまだ“静かなパニック” は NFT-TIMES に最初に表示されました。
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