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コインベースのアームストロングCEO強気予想に反発

2026/06/17 19:09
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コインベースのブライアン・アームストロングCEOはビットコインについて強気な見通しを示し、6万ドル付近が底値となる可能性が高いと語った。

BeInCryptoのマクロモデルも、現状のビットコインは割安との見方。だが、過去の底値を示してきた投げ売りが、2つのオンチェーン指標では観測されていない。

コインベースによるビットコイン予測、4年周期が根拠

コインベースのビットコイン予測は価格目標ではなく、サイクル理論に基づくもの。アームストロングCEOによれば、ビットコインはすでに底打ちした可能性が高い。

同氏の根拠はビットコインの4年周期にある。これは2012年以降、ビットコインが強気と弱気を繰り返してきた一定のリズム。昨年10月の過去最高値から約50%下落したのも、サイクルの一環であり、相場の崩壊とは見ていない。本日、ビットコインはおよそ6万5000ドルで取引されている。

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アームストロングCEOは、「今回の下落もサイクル上の通常の動きと捉え、依然として強気で保有を続けている」としている。

この周期は、市場が時間軸のどこに位置しているかを示す。しかし、底値のような振る舞いかどうかは判断できず、そこを補うのがマクロモデルである。

マクロモデルは割安水準を示すが、底入れは未確認

BeInCrypto独自のBTCマクロボトムダッシュボードは、ビットコインが割安か割高かを評価する指標。3つの変数から算出する。

1つ目は「マクロ乖離」。これはビットコイン価格とS&P500・米ドルバスケットとの差を示す。株高・ドル安はリスク資産に追い風であり、この環境下でビットコインが上昇に乗り遅れていれば「割安」となる。

現在この指標は89.55と過去最高水準に近い値を記録。これはマクロ環境から見て、ビットコインが大きく割安で推移していることを示唆する。

2つ目の入力である「相関係数」は、ビットコインと同じくS&P500・米ドルバスケットとの連動度合いを測る。スケールは0から1で、1が完全な連動を示す。

現状0.79で推移しており、ビットコインはリスク志向の高い株式のような動きとなっている。市場にリスク回避ムードが後退すれば反発力が高まる資産。だが株高・ドル安の割に、ビットコインは出遅れ、その分だけ乖離が割安として機能する。さらに高相関もその見方を裏付けている。

この点では、モデルもアームストロングCEOと一致する。同氏は6万ドルが底値とみている一方、ダッシュボードも同水準を「割安」と評価。

BTCマクロボトムダッシュボードBTCマクロボトムダッシュボード 出典: TradingView

3つ目の変数はパニック売り比率(キャピチュレーション)。価格と長期トレンドの乖離で観測し、現在の値はゼロ。ビットコイン価格はトレンドを上回り、急落や投げ売りは起きていない。後述する主なオンチェーン指標からも同様の結果が見える。

こうした未発生の売り圧力が、ダッシュボード全体のスコアを0から100で「50.4」と中立水準に引き下げる。割安な一方で、底打ちを示したとは言い切れないという判定。

モデルは見方の1つにすぎない。オンチェーン挙動からも、群衆心理のパニック度合いが検証できる。

ビットコイン底値でも「恐怖」は高まらず

パニック度合いを示す2番目の指標が、ビットコイン底値予測を難しくしている。ビットコインのネガティブ・センチメントはSantiment社の指標で、弱気発言の多さに比例する。6月の最安値局面でも高まらなかった。

過去1年で最高値となる1908まで上昇したのは2月5日。これは一時的な安値局面で現れ、恐怖のピークが投げ売りの底を示すことが多い。

6月にビットコインが6万ドル台に下げた際、このスコアは88近辺で低調。前回安値より恐怖は少なく、むしろ底値で弱気心理が広がらなかった。

ビットコイン価格とネガティブセンチメントビットコイン価格とネガティブセンチメント 出典: Santiment

本格的な底値は、恐怖心理が極端に高ぶったときに現れる。この指標は大幅に上振れする可能性があり、2月水準への急騰が投げ売りシグナル。その状況は、まだ起きていない。

ただし、これは「ムード」の測定。長期保有者が損失覚悟で売却したかは、より難しい検証となる。

長期保有者の投げ売りも未発生

保有データも同様の傾向を示す。長期保有者純含み損益(NUPL)はGlassnodeの指標で、数カ月間保有したコインが全体で損か利益かを見る。このサイクルでは、一度もマイナスになっていない。

ゼロを上回る場合、長期保有者は帳簿上プラス圏。ゼロ割れで初めて損失状態となり、過去のビットコイン底値局面ではこの条件がそろっていた。

長期保有者NUPLの歴史長期保有者NUPLの歴史 出典: Glassnode

2022年11月の安値では、この指標は約-0.24まで下落した。保有者の損失は深刻で、その後に大底を形成した。今回は6月初旬に+0.19付近まで下落し、現在+0.22前後まで戻している。長期保有者は一貫して利益を維持しており、過去の安値でみられた大規模な投げ売りは見られない。この動きはBICのマクロダッシュボードとも一致している。

長期保有者NUPL、過去1年長期保有者NUPL、過去1年 出典: Glassnode

現在、オンチェーン指標はいずれも同じ方向を示している。投資家や長期保有者の間には、大底を示唆するパニックは見られない。

ビットコイン予想を確定させる条件

相反する材料が鮮明である。マクロの混乱や強い相関関係を踏まえると、ビットコイン価格は割安といえる。この点はアームストロング氏の強気な見解とも一致する。

一方で、センチメントや長期保有者の動向に capitulation(投げ売り)は見られず、ダッシュボードのパニック指標もゼロである。過去サイクルの大底は、割安感と恐怖感が同時に訪れていた。今回は割安感があるものの、恐怖感の高まりが欠けている。

アームストロング氏のビットコイン予想を裏付けるには、この投げ売りの兆候が不可欠となる。NUPLがゼロ付近、あるいはマイナス圏に接近し、センチメントが悪化、ダッシュボードの capitulation 指標が警告を示す必要がある。

6月の安値5万9291ドル付近が重要な分岐点となる。オンチェーン分析企業CryptoQuantは、約5万3600ドルの実現価格付近をさらに割安なゾーンと見なしている。この水準が capitulation の兆候となる可能性がある。

機関投資家やETFの基盤が拡大したことで、ビットコインは2018年や2022年よりも浅い大底を形成する展開もありうる。その場合、アームストロング氏は時期尚早だったものの、最終的には正しい判断となる。現在の6月安値6万ドル割れが、大底確定と5万3600ドルへの最後の下落、その後の capitulation の分岐となる。


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