Cyber Capitalの創業者兼CIOであるジャスティン・ボンズ氏が、X(旧Twitter)上でカルダノからチャールズ・ホスキンソン氏の排除を求める投稿を行い、拡散した。この発言には、同氏がエコシステム全体にFUD(不安・不確実性・疑念)を広めているとする支持者らから強い反発が寄せられた。
ボンズ氏の真意は何だったのか、なぜカルダノ・コミュニティがここまで反発したのか、今後のネットワーク・ガバナンスにどのような意味を持つのかを整理する。
ジャスティン・ボンズ氏は、欧州最古の暗号資産投資ファンドであるCyber Capitalの創業者兼CIO。火曜日に投稿した内容が拡散し、カルダノ創業者チャールズ・ホスキンソン氏の排除を要求した。その根拠として、ガバナンス議論をモデレーション付きのDiscordサーバーに移行するという提案を挙げた。
また、IOHKによるスケーラビリティ対応にも批判を展開。現行のブロックサイズ制限と20秒のブロック生成時間をもとに、2026年におけるカルダノの最大処理能力は約23件/秒(TPS)だと試算した。
ホスキンソン氏のDiscord移行提案は、カルダノのヴォルテール期ガバナンスを専門化する取り組みの一環。同氏は、自身が進めるMidnightプロジェクトで形成された、規模が大きく管理されているDiscordコミュニティの成功を、委任代表(DRep)によるオンチェーン投票前の戦略議論モデルと位置付けている。
この施策は、X上において顕在化するガバナンス議論のノイズやアルゴリズム増幅の抑制を目的とする。だがボンズ氏は、Discord移行は検閲のリスクを伴い、IOHKとその関係者が重要な議論に対して事実上の拒否権を持つことにつながると懸念を示した。
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ボンズ氏はこの動きを、ビットコインの初期にBitcointalkやReddit上での議論が分断を招いた歴史と重ねる。同氏は、検閲が起こりやすい環境下では異論が封じられ、権力が集中する傾向が強まるとし、これは分散型ネットワークにおける「割に合わないファウスト的取引」だと指摘した。
この投稿は、カルダノ内部の深い対立を浮き彫りにした。多くの支持者は、ボンズ氏がガバナンスの転機にあるタイミングでFUDを拡散し、エコシステムに建設的な価値を提供していないと非難した。
Discord移行案を最初に擁護した一人がSnek共同創業者のCardanoRami氏。同氏は多くのユーザーの率直な不満として、「ガバナンス提案や議論、DRepのメンションでタイムラインがあふれ返っている現状に皆が非常に疲弊している」とし、プロダクトやdApp、エコシステムそのものに焦点を当てた対話への転換を呼びかけた。
批判の応酬はさらに激化した。カルダノのコンスティテューショナル・デリゲートであるCashAnvil氏はボンズ氏に対し、「カルダノ・エコシステムへFUD以外に貢献していない」と断じ、ADA保有者に「~すべき」と指図する行為も、既に自律的なコミュニティへの外部干渉だと指摘した。
しかし、すべての反応が一色ではない。より中立的な立場から、かつてカルダノ・コミュニティ自身が「Discordの密談集団」としてソラナを揶揄した過去を振り返る声も出た。Discordによる異論排除に懸念を抱きつつも、Intersectのような中立的団体によるモデレーション導入には前向きな意見も示された。
一方で、提案を強く支持する立場も見られた。Discord移行は「専門的な議論の適切な隔離」であり、X上の「関係ない荒れたユーザー」から実質的な議論を守るものだと主張する声もあった。
このエピソードは、カルダノの継続的な課題を浮き彫りにしている。現実の導入やスループットの制限、ガバナンス摩擦に対する批判が続く一方、今後数カ月でOuroboros Leiosを含む重要な資金調達提案や技術的アップグレードに備えている状況。
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